認めたくないものだな、「記事を書くなら正しい知識ありき」という戯言は

戯言とか言ってすみません。冒頭から謝ります。

  • Google でヒットするのはクズ記事ばかり
  • (技術資料は)ライブラリ開発会社のリファレンス以外見る価値はない

こんな意見をよく目にします。
これについて、わたしの経験から考えてみたいと思います。

クズ記事いらない人の気持ち

クズ記事価値がない、と思っている(そういう記事を書いている)人のほとんどは「簡単なことや、そのライブラリの方向性は熟知している」ベテランの方が多かったです。

ベテランの方はそもそも多くの事に対して経験があり、サイトをググる必要もないかもしれません。
彼らは既に必要な GitHub のアレやコレをフォークし、どんな要件にも既に回答を持っています。

リファレンスは「ほとんどの場合、最新の情報を得られる」「説明の誤りは少ない(はず。ライブラリ開発会社が直接書いてるから)」という点で信頼性は高いので、それだけでいいじゃん、というわけです。

Unity のリファレンスはお世話になってます!
Microsoft のリファレンスは何言ってるかわからんのも多いですが、サンプルコードだけ見ればなんとか。。その他、PHP なんかも詳しくて使いやすい。

「クズ記事いらない、開発会社のリファレンスだけでOK」という意見に頷いてしまいました。

クズ記事書いている人の気持ち(=オレ)

だが待ってくれ! わたしは多分ベテランの方からすれば「クズ記事量産している側」の人間ですが…!
記事を書くにも理由がある。それを聞いて欲しい

自分のためになっている

知識が足りず、開発会社のリファレンス程正しい事が書けない。確かにそうでしょう。
これまで書いて来た記事の中にも「おいおい」「コード動かないんだけど」なんて記事がちょくちょく散見される事と思います。

それでも、記事にするために「自分の知っている事を」「読む人がわかるように説明する」というプロセスを踏むよう努力しています。
その説明のために、己の知識が足りないことを痛感し、色々調べまわって知識が強化される…こういう経験は2度や3度ではありません。

ブログを書き始めて半年くらい、1日のビュー数0件なんてザラでした。
便所の落書きすらもう少し人の目に止まりそうですが、それでも続けていたのは「自分のためになっていた」からなんですよね。

世の中、思っているほどベテランばかりではない

上級者にもなり最適化・効率化が進んでいけば「リファレンスのみで…」となりますが、ビギナーがリファレンス見て何が出来るかというと、

なんかたくさん書いてあって鬱、もうやめるわ

こんなところじゃないかと思います。
リファレンスって、ある程度その環境に慣れてから有難みがわかるようになります。
でもビギナーはまず「何を調べればいいのかわからない」状態なので、リファレンスとはウォールマリアのようにそびえたつ、高い壁。その向こうに何があるのかわからず、壁を叩くことしかできないんです。

とても簡単と言われる Unity も、わたしは結構色々とつまづきました。

Prefab がしっくりこない。Component もピンとこない
ビルド簡単? 動かないんだけど?
Player Settings ってなんやねん
他機種対応楽勝というけど、画面のスケールが変わったらどうなるの?
PC だと動く。それ以外だと動かない
Resources 悪なの? Asset Bundle? もう概念からさっぱりわからない

知識ゼロからなんとなく「コードゼロでも作れなくはない、素晴らしい」みたいなフワッとしたポジティブ神話で Unity を始めた人なんてもう本当に大変です。

ノーコードは、今までコードに触れていた人には物足りなく、コードに触れたことのない人はどうしていいかわからん、誰もノーコードだけでは助からん、というかなしさ。

そんな「ゼロ」の人にとっては、こういったブログが役立つこともあるんじゃないでしょうか。
(少なくとも、わたしは今まで結構助けられてきました)

Google は技術資料を提供するのではなく、多く検索されるものを提供する

純粋にそうとは断言できませんが、そういう性質があることは間違いないでしょう。

とても難しい概念に踏み込んだ詳細記事も、たった3行しか書いてないようなブログ記事も、それを読む人のレベルによって宝石にもなるし、石ころにもなってしまう。

ググった時にビギナーっぽいブログが上位に上がったとしても、「それが求められた結果」でもある、という事でベテランの方も優しくお目こぼしいただければと思います。

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