レベルデザイン。ゲームがなぜ楽しいのか(20)

ゲームをプレイするモチベーション。それは、

出来なかったことが出来るようになる達成感

この連鎖です。

この「達成感」は「適度なストレス」と一対であり、特に重要なのは「適度」ということ。
簡単すぎれば「達成した」とは思えないし、難しすぎれば途中で投げ出してしまう。

そのバランスの調整を「レベルデザイン」といいます。

また、達成したことによる「ご褒美」も、達成感をブーストする要素です。
これも広い意味ではレベルデザインと言えるでしょうか。

元となるゲーム、JUDGE

元となるゲームは、今と比べると「達成感」はかなり少な目。

色々な理由がありますが、もう40年近く前のゲームです。
ゲームが産まれてそれほど時間が経っておらず、ただ動かしてるだけで楽しいと思える時代でした。
達成感という味付けはそこまで必要性がなかった。

このゲームの場合、「スピードが段々速くなる」のがレベルデザイン、スコアが増えるのが唯一のご褒美。
点数も殴ると3点、避けると2点の固定、「より速く正解すれば」などの要素はなく、単純に正解するか失敗するか、それだけのシンプルなものでした。

今風にアレンジしたTataQ

今はゲーム飽食の時代。
40年前は延々と楽しんでたものが通用するのは少々難しい時代です。
無料ゲームではありますが、あったら面白いと思えるものを、色々と追加しました。

色々なゲームバリエーション

ハイ&ローだけだったゲームの種類を増やして、1つのゲームをクリアすると次のゲームが出てくる、というご褒美形式にしました。ゲームの種類は10以上、レベルも含めれば50以上。
「だんい」を一定以上の得点でクリアすることがプレイヤーへの「適度なストレス」部分です。

「だんい」になるほどゲーム速度を上げたり、問題の難易度を上げたりします。
この調整がとても難しい。個人製作だとテストしてもらう、というのも満足にはいかないですね。

元々は自分がクリアできるレベルにしていましたが、数人のプレイを見た感じ、難しすぎたようなので、何回か難易度を下げる調整をしました。

入門では3つのダイスも

段位では7つになったりする
ダイスの目は1~3までにしたり

数値バランスはこんなテーブルでやってます。
こんな地味なテーブルが、ゲームの重要な部分を握っています。

速く反応するほど、点数を高く

原作は固定点でしたが、速く反応できるほど点数が高ければ、より自分の限界を試したくなりますよね。
不慣れであれば1~3点、まあまあ速ければ4~5点、ありえない速さであれば10点が入ります。

10点は破格なので狙いたいところ。でも、条件は 0.3 秒以内なので、相当困難です。

プロ格闘ゲーマーなら、10点狙えるのかも?

5点と10点の間がないのは、狙ってやっています。
無段階で5~10点の間があった場合、プレイヤーはそれほど10点に価値を感じられなくなるからです。

入った点数を表示して、より達成感を明確に

無限の塔

入門~段位をクリアしたプレイヤーには「無限の塔」という、ライフ制のチャレンジゲームが開放されます。
イメージ的にはテトリスのようなエンドレス。

原作はこの「エンドレス」のみ(だったと思います)でしたが、今のゲームは短時間で1回が終了するものが好まれるので、エンドレスはサービスモードとして後にもっていきました。
一応スコアランキング機能もつけたので、世界中の人と競い合うことも可能。

試練の塔

無限の塔でお話した通り、最近のゲーム(特にスマフォ)は時間つぶしの意味合いが強く、1プレイの時間を短く区切る傾向があります。

「試練の塔」は短い時間でプレイできるチャレンジゲームです。イメージとしてはディアブロ3のグレーターリフトのような。今までのゲームバリエーションのいくつかがセットで登場します。

こちらは作った私でも最大レベルは全くクリアできないほど速いです。
あくまで個人チャレンジ用ということで。果たしてクリアできる人はいるのか…。

ゲーム制作者でも信じられない結果を残す方は、どんなゲームでもいる

今までの合計点

今までどれだけ自分が点を取ってきたのか、というのも薄いですが「頑張ったな」とプレイの足跡を感じられる要素の一つだと思ったので表示しました。

RPGの総プレイ時間みたいなものですね。

昔のゲームだとカンスト(カウンターストップ)とかありましたね。1000万とか。
TataQは999,999ですが、チートでもしない限り到達は困難でしょう。

最初からこうなる予定じゃなかった

TataQ という名前にする前から作っていた JUDGE コピーは、勉強用のサンプル程度にしか考えてませんでした。

当初からのゲームルールこそ変わっていませんが、チュートリアルやレベルデザイン等「人に遊んでもらう」部分は全くなかったので、個人的には随分長くかかった気がします。

最初の画面

今となっては当たり前のように語るアイデアも、少しずつ頭の中で広がったものです。
これだけ単純なゲームといえど、完成させようとなると色々大変なものですね!

ゲームと、暇つぶしの境界線

スマフォゲームと、コンシューマーゲーム(Switch や PS などのゲーム機)、ゲームの「性格」は全く異なると思います。

スマフォゲームは特に「暇つぶし」の側面が強い。いい、悪いではなくそういう性質があると感じています。

出先でも出来る手軽さからか、プレイヤーがそれを求めているのか、ドル箱ゲームにするためには結果そういうゲーム設計に…最後のは余計か。理由は様々です。

どちらを目指すかによってレベルデザインも当然、全く異なるものになります。
TataQ はスマフォで出すつもりなので「暇つぶし」が主ですが、ちょっとコンシューマー寄りの調整をしてしまったかもしれません。デモ、イイノダ。

売り上げを考えないモノづくりは、大抵たのしい

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