失敗したくない、が指し示す奴隷への道

年の瀬に、ちょっと強めの言葉になってしまいましたが、最近とくに若い人から聞く言葉が気になっています。

失敗したくない

皆さんはどうでしょうか?
「失敗したくない」、誰だってそうだし、当たり前じゃない? そう思ったかもしれません。
「みんなそう思ってる」という言葉もセットで聞きますね。
これがなぜ、奴隷への道を指し示すのか、考えてみたいと思います。

挑戦には失敗がつきものである

挑戦する限り、その結果には成功と失敗がついてきます。
おそらく、失敗の方が多いでしょう。その失敗は「糧」となって、成功の確率を高めていきます。

失敗しない、というのはこの挑戦から逃げるという行為です。

失敗によって人は経験だけではなく、挫折を乗り越え、精神も鍛えられていきます。
より大きな挑戦をすることができるようになります。
これを捨てて、自分だけいい思いをしたい、という思考を是としても、生きている限り、人は必ず挑戦(人生の分岐点)がやってきます。

多くの失敗をして、その失敗を糧にした者は、この機会を最大限活かすことができます。
一つも失敗したことない人は、その挑戦に怯え、まともに思考できなくなり、ストレスで潰れてしまうかもしれません。

失敗は若者へのギフテッド

失敗は免疫です。若い頃に経験し、それに打ち勝っているほど免疫は強くなります。
年齢が上がれば上がるほど、ダメージは大きくなりますし、周りは失敗を許してくれなくなります。

30 を越えたあたりから段々と失敗は許されなくなっていき、40 を超えるとどんな失敗もほぼ「自己責任」と冷たくあしらわれる。
昨今ネットに多い「自己責任」論は、日々それに晒されている中年の愚痴が混じっているかもしれませんね。

失敗は若い人の持つ圧倒的な「ギフテッド」なのです。
これを捨ててしまうことの罪深さに、早く気づきましょう。

レールの上に乗った「みんながそうだから」という生き方は、ほんの少しの失敗で転がり落ちていきます。
隣の世帯収入が羨ましいと、パートナーに漏らしただけで幸せな家庭が壊れることだってあるのです。

失敗は、はやめに損切りするべき

失敗は「糧」とすべきで、いつまでも引きずるものではありません。
別れた相手のことをいつまで想ったところで、相手の目に、もうあなたはいません。

失敗、それ自体は取り戻せません。
ただし次の挑戦で、失敗の経験が活きてきます。

多くの失敗を経て、失敗をしそうな雰囲気や、何に気を付ければ失敗しないかといったイメージが自分の中に育ちます。
失敗をしそうだと思えばすぐ諦める、失敗する前に先手を打って、成功に導く。
失敗の経験がないと、こういった逆転の発想も産まれません。

失敗は糧にするとともに、出来る限り早く見限って次に進みましょう。
あるラインを超え、失敗がむしろ嬉しくなってくるようになればしめたものです。
誰よりも早く失敗のシナリオを想像できるので、誰よりも多くその失敗への対処を考え、場合によっては盤面をひっくり返すことだってできるからです。

失敗なき人生は、単なる人任せ

挑戦なき人生は「なにが正しいのか」常に人に委ね、その通りに生きるということです。

親に言われた通りに生きる、会社に言われるまで動かない、ゲームは攻略通りに進行する、子供には自分の生きてきた、あるいはそうしたかった「みんなそうしてる」人生を押し付ける……。
失敗したって、人のせい。国が悪い、時代が悪い、親ガチャに失敗した、等々。

これって、自分で生きることを拒否していないでしょうか。
ただ「人に操られるがままの奴隷を」一生演じていくのでしょうか?

たとえそれ──操られる──が無意識であろうと、(失敗が嫌で)選択を人任せにするならば、その選択を代行する人間が得をするだけです。
あなたが頼りにする親も、会社も、あたりまえの人生も、あなたの一生を保証してくれません。

払わされるまま払って、結局ガンにならなかった「ガン保険」のようなもの。
それでも人任せの人生を選びたいなら仕方ありませんが……それは「失敗していないにも関わらず、うすーく失敗させられてるような人生(等価交換で誰かが利益を得る)」だと言えるでしょう。

「みんながやってるから」「親が言ってるから」「自分で答えを出して失敗したくないから」……人任せにしたとしても、最後に責任を取るのは自分。

経営者はいつも求めています。誰かに人生を委ねる人を。
彼らにとっては「絶好のカモ」なのですから。

一流企業に勤める

たしかに、多くの有能な人が「一流企業」を目指しますし、そこで切磋琢磨することで磨かれるものはあります。そういう目的がハッキリしている人にとっては良い選択肢です。

ですが「失敗したくないから」なんとなく大手がいいんじゃないか……こういう人は会社に搾取されるだけで終わる可能性があります。

皆が目指すということは「レッドオーシャン」です。変わりはいくらでもいるし、待っていても誰かが親切に仕事を教えてくれるほど甘くはありません。
儲けは思ったほどよくないでしょう。金で釣らなくても向こうから人が来るためです。
徹底的にまで細分化された仕事にやりがいはなく、次第に自分はなんのためにここにいるんだろう……と思うようになります。

自分がなにをしたいのか、どう挑戦したいのか。
失敗を恐れる人は、やがて人生の選択も恐れるようになり、最後は自分の人生を見失います。

人に羨ましがられる必要はありません。
ただ、自分がいいと思うこと、そして少しは「自分が成長する」人生にベットしてください。

ホストに貢ぐのも、自分がいいと思うからアリ?

「ホストの言われたままにお金を渡す」、典型的な奴隷関係なのでもちろんアウトです。
あなたは自分の意思でそうしてる。そう感じてるのであれば、洗脳は完了しています。

人は、自分が思うほど賢くはありません。
でも、賢くない人ほどその事実に目を瞑り、賢くない人生を続けてしまうものです。

「失敗」を恐れる気持ちもそうですが、自分の弱い部分を誰かに見せず、フタをしたところで、あなたの中の恐怖心は増えていくだけ。

恐怖と向き合い、隠さず、オープンにし、恐怖を「飼いならして」ください。
人生は理不尽だらけ。なぜなら、その理不尽こそが人生と思えるようになりましょう。

どんな人でも、「なんで私だけ……」と思うことの1つや2つあります。

私も例えば、今現在抱えている体の問題があります。もう 10 年近く。
いろんなお医者さんに診てもらいましたが理由はわからず、おそらく一生抱えていくことになりそうですし、いつ悪化するかもわかりません。

なので、自分の出来ることを、今のうちから一生懸命頑張ることにしました。
私は元来怠け者なのですが、体の異常のお陰で、人生の中盤になってやっとガンバルようになったと言うわけです(笑)

ホストも、女性を破滅させるのではなく、女性の自己肯定感を高め、いい意味で生きる(稼ぐ)目標になればいいんですけどね……。
女性がどうなろうと俺がトップになれればいい、ホストらもそう店から煽られ、教育された可哀想な奴隷なのかもしれません。

結局一番儲かっているのはホストを束ねるお店です。

マイノリティこそ、差別化が図れる

これだけ多くの情報が「タダで」手に入る世の中です。
誰もが調べられる、人気のある情報は「安全で、失敗のない」生き方ですか?

残念ながら、多くの人が群がる方法や仕事はすぐに「レッドオーシャン」であり、その時点で過当競争待ったなしと言えます。

俺でも料理は出来る、定食屋をやろう……という人が多かったので、外食業界はとても利益の薄い業種になりましたし、誰もが声は出せるから声優を……という人が多かった結果、いくらアニメの本数が増えようとそれだけでは食べていけない現状があります。

1980 年代の歯医者はとんでもなく利益率が高かったですが、皆が群がった結果、今ではかなり厳しい状況ですし、美容整形あたりも数十年後には儲からない業種になっているかもしれません。

Google で調べても出てこないような業種、人が面倒くさがってやらないような仕事が「儲かる仕事」です。
それは「失敗を恐れる」人たちがしり込みしてその職を選ばないから。

デザイナーよりプログラマーの平均収入が高いのは、プログラマーが「義務教育外の知識を必要とする」、敷居の高さにあります。
生成系 AI によってその構図を崩される可能性が示唆されていましたが、結局デザイナーの方が AI に仕事を奪われそうですね……プログラムは完成品にするための「残り3割」くらいが、まだまだ AI で補えないためです。

自ら失敗を恐れず、マイノリティにもチャレンジしていける胆力が仕事ではとても有利。
皆が買いたいタイミングで株を買っても損をする、皆が売りたいタイミングで買うと大儲け、と理屈は一緒です。

ゲーム業界だと、分業が進み過ぎて全てを統括できる人材が不足しているため、「メインはデザイナーだがプログラムも多少わかる」とか、「プログラムしつつ、企画もこなす」といったマルチポジションを担える人材には声がかかりやすいでしょう。

大人数・莫大な予算で作るのが当たり前だと思っているクリエイターも多いので、少人数・低予算で出来ることを考える、というのもアリですよね。

また、ゲーム業界ではコミュニケーション力が高いのもアピールポイント。
なぜならば、ゲームクリエイターやってる人の多くは「コミュニケーションが苦手」だからです。
みんな「自分には無理です」と言ってくれることでしょう。
そんな風に、多くの人が失敗を恐れる中、手を挙げられる人が有利、というわけです。

もちろん、全然違う業界にチャレンジしても構いません。
その際には、今までの自分の知識とどうコラボさせるか考えていきたいですね。
「失敗を活かす」については全業種共通なので、なにをやっても必須スキル。

是非、失敗を飼いならし、人がやらないことにチャレンジしてみましょう。
当たり前だと思われている、その常識が果たして本当なのか、自分の頭で考えましょう。

「国がダメなら海外に行く」「親がダメなら自分でなんとかする」言うほど簡単ではありませんが、そのチャレンジの1つ1つが人に支配されない、自分の人生を送るための未来を創ります。

マニュアルすら一切見ないでゲームプレイするのもいいですね! レトロゲームなんて最高です、今の時代から考えれば理不尽しかないゲームばかりなので、何時間も延々と試行錯誤した末得られる景色は、見たことのない輝きを持っていると思います。

この木を燃やすとダンジョンが……
(3日は探し回った)

初代裏ゼルダノーヒントは、もうただひたすらいろんなマップで思いつく限りのことをやりました。
タイムパフォーマンスで言えば最悪ですが、その時身に着けた問題解決能力や、辛抱強さはかけがえのない自分の宝で、今も仕事に生きていると思います。
ゲームは失敗したところで、リアルに実害がないのも利点!

ソーサリアンとかも厳しかったなぁ……呪われたクイーンマリー……

まあ歳を取れば取るほど、そういう面倒からも逃げたくなりますが、それが老化の正体だと信じ、そろそろ皆が諦め始める中、私もいまだにあがき続けています☺

やめるのは簡単です。「もう無理」「それが普通」、そうやって楽な道に逃げても、おそらく幸せにはなれないでしょう。暮らしにくさを誰かのせいにしても、生活が変わることはありません。

幸せを自分でつかみ取るならば、是非失敗するだろうと思えることでも挑戦していってください。

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